法人税とはどのような税金か
近年の法人税の動向
引き下げられる法人税率
「法人税」とは、国内に本店か、主たる事務所のある法人(内国法人)が1事業年度(通常は1年間)に稼いだ所得に対して課される国税です。内国法人に対してですから外国法人には適用されません。
日本の法人税については、欧米、アジアなど世界と比較しても税率が高いため、経済界からは国内企業の競争力強化のために減税の必要性が指摘されてきました。
このためかつては40%代にまで高率だった税率が、現在は段階的に引き下げられています。
法人税率は、資本金1億円以上の法人の場合は一律30%です。資本金1億円未満の法人の場合、所得金額が800万円を超える場合は30%です。資本金1億円未満の法人で所得金額が800万円に満たない場合、以前は22%でしたが、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する事業年度においては18%が適用されることになりました。
確かに法人税率だけでみると諸外国に比べて高いようですが、実際は税率の負担を公平に比べるために、法人税だけをみるのではなく、法人事業税、法人住民税を含めた実効税率が使われることが多いようです。
実効税率は以下の計算式で算出します。
実効税率=【法人税率+(法人税率×法人住民税率)+法人事業税率】÷【 1+法人事業税率】
法人事業税は納付する事業年度では損金として算入されるため、節税効果があるので、このような計算式になるわけです。
実効税率でみてみると、ソニーは12%代など、大企業に関しては日本が突出して法人税が高いとは言えない面もあるようです。